第23番目 【小寒(しょうかん)】

第23番目 【小寒(しょうかん)】

二十四節気 第23番目

【小寒(しょうかん)】

「寒の入り」
更に寒さが厳しくなるころ。

晩冬となる「小寒(しょうかん)」、次節気「大寒(だいかん)」の三十日間のことを「寒の内」といいます。
寒が明けると【立春(りっしゅん)】。
暦の上では春を迎えます。

【小寒】では、引き続き、お正月の【松の内】【小正月】を過ごします。

 

【お正月の準備から締めくくりまで】

 

【小寒】では、引き続き、お正月の【松の内】【小正月】を過ごします。

お正月は現在、元日から1月7日の〈松の内〉までをお正月と呼ぶのが一般的です

<三が日>1月1日~3日
<松の内>1月4日~7日
<小正月>1月15日

小正月を過ぎると【お正月】の一連の習わし・行事を終えます。

【小寒】の頃の習わし・行事をご紹介いたします。

 

1.【寒九の水】かんくのみず

【小寒】を迎え9日を過ぎた頃を「寒九」と言い、「寒九」は一年の中で「一年でもっとも水が澄む日」と言われています。

 

「この日に汲んだ水は腐らない」といわれるほど、古くから「寒九の水」は薬になる、霊力があると信じられてきました。

この時期に仕込んだ酒は特別なものとされ、寒の水で米を炊いてついた餅は「寒餅」と言って健康に良いとされています。
また、寒の水に触れると霊力が授かるという信仰は現代にまで伝わり、習わしとして修行に打ち込む人は、この期間に水をかぶり水垢離(みずごり)をしたり、滝に打たれる荒行を行います。
様々な形に変化し、毎年「小寒」から9日頃の休日には「水汲み」や「寒中水泳」など、水にまつわるイベントなど全国各地で行われます。

昔から先人の知恵として「朝1杯の水から」と語り継がれてきた健康法は、今では、そんな健康法も学術的に解明されていますね。

 

 2.【人日の節句】1月7日

人日の節句は五節句の一つで、年が明けてから初めにくるお節句です。

古来、日本には年のはじめに若菜を摘んで、自然界から新しい生命を頂く「若菜摘み」というものがありました。中国から「七草の由来」が伝わったのちに、現在の人日の七草粥が出来上がります。

人日の由来は、古代中国の「荊楚歳時記」(けいそさいじき)という書物に見ることが出来ます。
これによれば、一月一日を鶏の日、二日=犬、三日=羊、四日=猪、五日=牛、六日=馬、七日=人、八日=穀の日などの決まり事がありました。このことから、1月7日が「人日」と呼ばれるようになり、「人日には七種類の若菜で羹(あつもの・温かいスープのこと)を頂く」という内容の記述を見ることができ、それが「七草粥」の由来となります。

春の七草は、「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ」の7種。
お正月の暴飲暴食で疲れた胃腸を労り、冬に不足しがちなビタミンも補える理にかなったお粥です。

 

 3.【白馬節会(あまおうのせちえ)】

1月7日に<人日の節句>が制定される前は、奈良時代より宮中において「白馬節会(あおうまのせちえ)」という節句行事が開催される日でした。 

【白馬節会】とは?

宮廷年中行事。天皇に正月7日に厄災を祓うとされる〈白馬(あおうま)〉を観覧し、宴を催します。

「青馬を見ればの邪気を除く」という中国の故事により日本に伝わり、年中の邪気をさくという風習と日本の祓の思想と結びついたもの。

 

なぜ「白馬」を「あおうま」と読むのでしょう?

はじめは、故事に書かれていたように、青に近い葦毛の馬、あるいは灰色系統の馬を引いたと思われています。《万葉集》でも、<青馬>として黒馬が登場しています。次第に<白>の色が重んじられるようになり、白馬が使用されるようになり、「あおうま」と言う読みは「白馬」として残りました。
今でも京都の上賀茂神社や大阪の住吉大社などでは神事としてこの行事が残されています。

 

4.【小正月】1月15日

「小正月」とは、年末の準備から元旦、松の内と続いてきた正月を締めくくる一連の行事を言います。

【小正月】は、お正月事はじめ(12月13日)から準備し、お正月のあいだ飾ってきた、お飾りや依り代、羽子板などを片づける日として、旧暦の新春満月にあたる1月15日頃には、全国各地の神社で「どんど焼き」と言われるお焚火(火祭り)が行われます。

  

【どんと焼き】とは?

お正月に歳神様(年神様)をお迎えするために飾った、しめ縄や松飾り、書初めなどを地域の神社の境内や広場に持ち寄り、お焚き上げし、歳神様を天にお送りする行事。

また、その際に立ち上る火は穢れを浄化すると言われ、地域の人々の1年間の災いを払い、豊作や商売繁盛、家内安全、無病息災、子孫繁栄、厄払いなどを願います。 

 

【どんと焼きの言い伝え】 

・どんど焼きの火の暖にあたると、1年間健康に過ごせて若返る
・どんど焼きで焼いた餅や団子を食べると、1年間病気にかからなくなる
・どんど焼きで燃やした書き初めの紙が、空高く舞い上がると字が上手くなり、学業も良くなる。
・灰を持ち帰り、家の周りにまくことで魔除け・厄除けになる

どんど焼きは、お正月飾りを処分するためだけに行われるのではなく、神仏の前で焚く清められたかがり火のことを見、竹が爆ぜる音は厄災を退けてくれると言われます。浄化された炎によって、色々なご利益が私たちにもたらされる行事になります。昔から伝わるお正月文化の一つ。

また、【小正月】には一年の邪気払いや無病息災の祈りをこめて【小豆粥】を食べる風習があります。

 

5.小正月の食べ物-小豆粥

【小豆】は、中国最古の医学書『本草』に「鬼毒を殺し、痛みを止める」と記載されるほど、昔から効果を信じられており、小豆の赤色は「厄除けの小豆」とも言われてきました。小正月や冬至などで行事食として紹介されますが、健康・美容面でも積極的に取り入れられる食材になります。

【効能・効果】
●小豆に多く含まれるビタミンB1には、炭水化物の代謝をサポートする働きがあります。また、乳酸の代謝を促し、疲労回復をサポート。
●カリウムを豊富に含む食材。身体の中に取り込んだナトリウム(塩分)を体の外へ排出し、むくみ対策へ役立ちます。
●食物繊維が多く含まれています。便秘対策に効果的。腸内環境を整える作用もあります。
その他にもポリフェノールや鉄分やイソフラボンも豊富で、ダイエット、美肌、生活習慣病の予防など女性に嬉しい効果が期待できます。

 

5.成人の日-1月9日

祝日法により「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ことを趣旨としている日。

古くから日本だけでなく世界各国で、<子どもを一人前の大人として認めるための儀式>は行われており、どこの国・どんな土地においても、成人の儀式は人生で重要な節目とされています。

「冠婚葬祭」という言葉がありますが、「冠」は元服=成人式を意味し、続いて婚礼・葬式・祖先の祭り、の四大礼として、古来より日本では最も重要とされてきた慶弔儀式とされます。

 

昨年度(2022年4月)には民法が改正され、成年年齢が20歳から18歳に変わりました。それにより「成人式」と言う名称から<二十歳のつどい>や<はたちを祝う会>などに変更されています。今のところ、満年齢二十歳での開催が一般的ですが、今後、自治体ごとに変更もありそうです。

これまでの歴史の中でも、多くの伝統文化や行事のあり方は、法改正にをはじめ、時代や環境により様々に変化してきました。もちろん変化していくだけでなく、薄れていった文化、衰退していった文化もあります。

文化や行事は人の生活と共に生き、進化していくものなので、その時々の時代や環境、人々の生活を多く反映します。そうした歴史の中で引き継がれてきた文化・行事をどのように生かし、次の世代・次の時代に繋げていくかの選択は、いつもその時代に生きている人々に託されていると、こうした季節の行事や習わしが変わって行くたびに思うのです。

 

【小寒】の頃七十二候では下記のように表されています。

 

初候<第六十七候「芹乃栄(せりすなわちさかう)」>

2023年1月6日~1月9日頃

 

次候<第八十八候「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」>

2023年1月10日~1月15日頃

 

末候<第六十九候「雉始雊(きじはじめてなく)」>

2023年1月16日~1月19日頃

 

 

寒入りし、寒さもますます深まる中で、お正月の疲れも出てくるこの頃。
そうした中でも、まだまだ祝い事が続くシーズンでもあります。

この季節ならではの温かく身体に優しい七草粥や小豆粥。豊富な食材からしっかり栄養をいただき、身体をあたためながら春を待ちましょう。

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