第24番【大寒ーだいかん】ー

第24番【大寒ーだいかん】ー

寒の内。
1年で一番寒さが厳しくなる頃。
毎年、各地で最低気温もこの時期に記録されることが多く、大雪や寒波の影響も出やすくなります。

また24節気の最後の節目。

寒さも底を付けば、少しづつ温かくなり、寒が明けると【立春(りっしゅん)】。
暦の上では春を迎えます。待ちに待った春の訪れ。

一年で一番寒いと言われますが、感覚的には春の伊吹を感じ始めるこの頃ですので、【小寒】の頃の方が寒く感じる方もおられるかもしれません。しかし、今年は強い寒波予報も出ていますので、春を探すのも少し先になりそうです。

【大寒】は、前節気【小寒】からひきつづき【寒(かん)】の習わしが中心になり、
大寒の最終日・【立春】の前日は季節の節目として【節分】があります。

 

【寒(かん)】

【寒】とは、二十四節気「小寒(しょうかん)」「大寒(だいかん)」の三十日間のことを「寒の内」といい、1年で一番寒さが厳しくなる頃を指します。

【寒】の頃・【大寒】の習わしをご紹介いたします。






【寒中見舞い】

この頃に、寒さを気遣う季節の挨拶状として【寒中見舞い】を送る風習があります。
寒中見舞いは、一年の中で最も寒い季節に相手を気遣い、お互いの近況を報告しあう季節の挨拶状として送ります。
その他には、喪中で年賀欠礼したこと、訃報が行き届かなかったことへのお詫び、喪中の相手を気遣うお見舞いなどの内容が一般的。最近では、年賀状やお手紙を投函する習慣を持たず、メールやSNSなどで、このようなやり取りが行われているかもしれませんね。
寒中見舞いを送る時期は、【寒の内】<松の内が明ける日>から<立春まで>とされています。

【寒仕込み】

【小寒】を迎え9日を過ぎた頃を「寒九」と言い、「一年でもっとも水が澄む日」と言われ、その水を使用し、今の時期ならではの日本らしい食文化もあります。

寒仕込みとは?

元々は日本酒の製造で使われた「寒造り」という言葉が元になっています。「寒仕込み」とは、お醤油やお味噌、日本酒を「寒」の時期に仕込む事を言います。




 

豆まき-豆を鬼にぶつけて邪気を払う

 

 

「鬼は外、福は内」と言いながら、豆をまき邪気を祓います。
米と同じエネルギー源で霊力を持つとされる豆をまくことで、病や災いを祓い、更にその豆を食べることで力をいただけると考えられたからです。
鬼は深夜(丑寅の刻)にやってくるといわれているので、豆まきは夜に行うのが良いそう。玄関、窓、戸口などを明け、奥の部屋から順番に、外に鬼を追い出すように「鬼は外!」と声をかけながら豆をまく。まき終わったら、鬼を締め出し、福を逃さないようにするため、すぐに戸締りします。

色の違う5種類の鬼がいることはご存知でしょうか?
「5色の鬼」は仏教における「煩悩」、すなわち「心穏やかに過ごすには、心に蓋をしている5つの煩悩を外しなさい」という「五蓋(ごがい)」の教えからきていています

赤鬼:欲望、むさぼり
青鬼:悪意、憎悪、怒り
緑鬼:やるきが出ない、だらけてしまう、眠い、健康に悪い生活習慣が止められない
黒鬼:疑い、愚痴、矛盾した心や言葉・行い
黄鬼(白鬼):浮ついた心、妄想、後悔、甘え、自己中心的な思い上がり

あなたはどの鬼を祓いますか?

【豆を食べる】
大豆を火にくぐらせて炒り、邪気を払った炒り大豆は「福豆」と呼ばれます。
年齢の数より一つ多く豆を食べ、1年間の無病息災や幸せを祈ると共に、身体の中にある邪気を取り払うと」されています。子どもならまだ良いですが、大人が福豆を年齢の数だけ食べるのは、ちょっと大変ですよね。そんな時は、福茶がおすすめです。
福茶の作り方は、湯のみに福豆を歳の数だけ入れて、熱いお茶を注ぎます。茶葉と合わせて急須に入れても、香ばしい香りが楽しめますよ。事前に福豆を炒っておくと、香ばしさが増して、香り高いお茶になります。福茶に梅や昆布を入れても、美味しくいただけますよ。

 

【大寒】の頃七十二候では下記のように表されています。



厳しい寒さの中、雪に覆われている地面からフキの花がぽつりぽつりと顔を出す頃。春の訪れが近いことを少しづつ感じせてくれる、嬉しい時期。





水はいよいよ冷たさを増し、1年の内で最も寒い時期となります。この頃は大陸からの強い寒気が入りやすく、記録的な大雪や最低気温をもたらします。




現代では養鶏が中心となりましたが、本来、鶏の産卵期は春から初夏にかけてしか生まれない貴重品でした。今は季節を問わず店頭に並ぶため、旬の感覚は希薄ですが、卵の旬は2~4月。寒い時期、母体の中でゆっくり時間をかけて成熟していくため、栄養価が高くなるといわれています。
ただし、これは有精卵の場合のみで、無精卵は一年中、味わいや質に変化はありません。 


ブログに戻る

【二十四節気】

寒の内。1年で一番寒さが厳しくなる頃。毎年、各地で最低気温もこの時期に記録されることが多く、...
二十四節気 第2番 雨水(うすい)   降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まる頃。 山に積もっ...
二十四節気 第23番目 【小寒(しょうかん)】 「寒の入り」更に寒さが厳しくなるころ。晩...
二十四節気 第19番【立冬】(りっとう)  冬のはじまり。暦の上では冬となりました。日中の...

【二十四節気】TOP