お節句のお祝いをいただいたら
― お返し・内祝いに込めたい気づかい ―
お子さまの初節句に、親戚やご友人、ご近所の方からお祝いをいただくことがあります。そんな時に心がけたいのが、「内祝い」としてのお返し。
かわいい成長を見守ってくれる方々への感謝の気持ちを、さりげなく、でも丁寧に伝えられたら素敵ですね。
この記事では、お節句のお返しの基本マナーと、自然体で気持ちの伝わる内祝いのポイントをご紹介します。
*お節句のアイテム(雛人形・鯉のぼり・五月人形)などを両親から贈られた際の「お返し」は、また違う礼儀になります。
■ お節句の内祝いとは?
「内祝い」とは、もともと“身内の喜びごとを周りと分かち合う”という意味があります。
お節句(とくに初節句)では、お子さまの健やかな成長を願う気持ちが込められていて、いただいたお祝いに対し、感謝の気持ちとしてお返しをするのが現代の内祝いのスタイルです。
■ お返しは必要?いつ贈る?
お節句のお祝いに対しては、必ずお返しをしなければならないという決まりはありません。
ですが、お祝いをいただいたことに対する感謝の気持ちとして、内祝いの形で何か贈りものをするのが丁寧な印象になります。
お返しを贈るタイミング:
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お節句が終わってから 1週間〜2週間以内 が目安です。
■ 金額の目安と選び方
お返しの相場は、いただいたお祝いの3分の1〜半額程度。
お祝いの内容や贈ってくださった方との関係によって調整しましょう。
喜ばれる贈りものの例:
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お菓子の詰め合わせ(焼き菓子・和菓子など)
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タオルやふきん、石けんなどの実用アイテム
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季節感のあるギフト(桜や鯉のぼりをモチーフにしたものなど)
相手の負担にならない、やさしい雰囲気のものが好印象です。小さなお子さまが主役のお祝いごとなので、「可愛らしさ」や「季節感」を少し添えると、なお心が和む贈りものになります。
■ のし・包装のマナー
のし紙の表書き:
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表書きは 「内祝」 または「初節句内祝」とします。
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名前は お子さまの名前(ふりがなを添えると丁寧) を書くのが一般的です。
水引:
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紅白の蝶結びを使用します。
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何度でも繰り返してよいお祝いごとに使われる、やさしい結び方です。
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包装紙やのしも、季節の花や柔らかな色合いを選ぶと、温かみのある印象になります。
■ メッセージを添えて
形式的な贈りものにならないよう、一言でも感謝の気持ちを添えると印象がぐっとよくなります。
例文:
「このたびは初節句に際しまして、温かなお祝いをありがとうございました。
ささやかではございますが、感謝の気持ちを込めて内祝いの品をお贈りいたします。今後とも○○の成長をあたたかく見守っていただけますと幸いです。」
※お祝い事では句読点(「、」「。」)を使わないことも多いですが、あまり堅苦しくならずに自然な表現を心がけると◎です。
■ まとめ
お節句のお返し・内祝いは、形式ばったものというよりも、感謝の気持ちをやさしく伝える場面です。
金額やマナーを気にしすぎるよりも、「ありがとう」の気持ちがちゃんと伝わることが、なによりも大切。
お子さまの健やかな成長を願ってくださった方へ、ささやかでも心のこもった贈りもので、あたたかな気持ちのやり取りができたら素敵ですね。