伊予一刀彫　雛人形「南雲」作

伝統とぬくもりを暮らしに

手仕事の美しさが息づく、伝統工芸の雛人形

伊予の地に伝わる伝統木彫「伊予一刀彫（いよいっとうぼり）／南雲作」による、五人飾りの雛人形。親王（内裏雛）と三人官女が並ぶ、五人の優雅な飾りは、日本の節句文化を上質に祝う逸品です。

一刀彫とは、木の美しさを生かしながら不要な線をそぎ落とし、シンプルで温かみのある造形を追求する技法です。そのため量産品とは一線を画す、木の質感と手仕事ならではの表情が魅力となっています。

五人飾りが描く、上品で調和のある空間

親王（内裏雛）
皇族を象徴する品格あるお姿。凛とした佇まいは、祝いの中心となる存在感を放ちます。

三人官女
和やかで優美な雰囲気を添え、雛祭りの華やぎを演出します。

五人飾りは、コンパクトでありながらも節句の伝統美をしっかりと感じられる構成。飾る場所を選ばず、和室だけでなくモダンな空間にも馴染む優れたデザインです。

ひとつひとつ手作業で仕上げる、職人の技

この雛人形は熟練した職人の手で一体ずつ制作されます。木材を選び、荒彫り → 細部仕上げ → 彩色と進む工程は全て手作業。顔や衣装の色づかいは、木の温かさを損なわないやさしい色調で仕上げられ、ほっとするような空気感を感じられます。

※手作業のため、木目・彩色・表情には個体差があり、写真とは異なる一点ものの魅力となっています。

【製造工程】

木彫り→彫り→彩色の順に作られ
最後に瞳を入れて南雲の木彫り人形は誕生します。

＜彫り＞
荒彫り、細部仕上げの二段階の作業を十数種類に及ぶ小刀、のみを使用して丁寧に彫り上げます。彫り上がった後、頭の部分を柔らかな局面に研磨します。

＜彩色＞
彩色の作業も下地塗、細部仕上げの二段階に沸け、二十数種類の筆をたくみに使い分け、細部まで丁寧に彩色していきます。
最後に瞳を入れて南雲の木彫り人形は誕生します。

ジャガード織の桜柄屏風が添える、
上質な華やぎ

屏風には、ジャガード織で丁寧に織り上げられた桜柄の生地を使用しています。
繊細な織りによって表現された桜文様は、プリント生地にはない奥行きと立体感があり、雛飾りに上品な華やぎを添えます。

落ち着いた色合いの中にさりげなく浮かび上がる桜柄は、伊予一刀彫のやさしい木の表情と調和し、全体の雰囲気を引き締めながらも、春の祝いにふさわしい温もりある空間を演出します。

控えめでありながら確かな存在感を持つ屏風は、人形を引き立て、長く愛される雛飾りとしての完成度を高めています。

飾り台が収納箱になる、機能美のある設え

「紬 五人飾り」は、飾り台がそのまま収納箱になる設計です。
飾るときは上質な飾り台として、しまうときは人形をやさしく包む収納箱としてお使いいただけます。

人形・飾り台・付属品を一つの箱にまとめて収納できるため、省スペースで管理がしやすく、出し入れもスムーズ。毎年の節句準備や片付けの負担を軽減します。

コンパクトに収納できるので、マンションや限られた収納スペースのご家庭にもおすすめです。

贈り物にも最適な特別な雛飾り

使用する木材は、天然のヒバ材。繊細な木目とほのかな香りが、飾るだけで空間に豊かな風合いをもたらします。ヒバ材は昔から建築や工芸に用いられる素材で、使うほどに深まる味わいが魅力です。

節句のお祝いとしてはもちろん、ご家族やお孫さんへの大切な贈り物にもふさわしい逸品です。丁寧な木の彫りとやわらかな色調の人形は、世代を超えて長く愛される雛飾りとなります。