< お七夜 >とは?

 
赤ちゃんが生まれて最初の行事「お七夜」とは、生後7日目に行う命名式のことをいいます。
命名書を神棚や床の間、リビングなどに飾って名前を家族や親戚に披露し、社会の一員となったことを報告します。その後、みんなで祝膳をいただきながら赤ちゃんが無事健康に育つことを願うハレの日です。

  • 1.お七夜の由来・歴史 

     

     

    お七夜を祝う歴史はとても古く、平安時代から続くと言われています。
    貴族の家で行われた、出産後3日、5日、7日、9日目の夜に親類が赤ちゃんの衣服、飲食物などを贈って祝宴を開いた「産立ち祝い」の名残とされています。
    「産立ち祝い」は、赤ちゃんが生まれた1日目を「初夜」、3日目を「三夜」、5日目を「五夜」、7日目を「七夜」、9日目を「九夜」と呼び、奇数日に赤ちゃんが生まれたことを祝っていました。
    時代が移り変わるとともに習慣は少しずつ変化し、江戸時代にはお七夜だけが残り、一般庶民の間でもお祝いされるようになりました。

    昔は、現代のように医療が発達していなかったため、赤ちゃんが無事に育つことはとても大変なことでした。
    そのため、生まれてから7日間を無事に過ごすことができたことを喜び、名前の披露とともに、赤ちゃんの成長と無病息災を願う、このお祝いがお七夜の由来とされています。

  • 2.お七夜の時期

     

     
    正式なお七夜の日は、赤ちゃんが生まれた日を1日目と数えて生後7日目の夜に行われます。
    普通は誕生日を生後0日と数えますが、お七夜は違う数え方をします。
    例えば、11月18日が誕生日の場合、18日を1日目と数えた、11月24日がお七夜となります。

    多くのママが産院から退院し、自宅で過ごせるようになってすぐの日程に当たります。

    【7日目の夜にお祝いをする場合】
    7日目にお祝いを行うのは伝統的ですが、平日になることも多いので、家族の予定やスケジュールを合わせる必要があります。
    里帰りをしている場合も多く、パパは参加せずにママの両親とお祝いをしたという方も多いようです。

    【7日目に近い休日にお祝いする】
    休日には、家族のスケジュールも合わせやすいので、休日に合わせるご家庭は多いです。

    出産から10日以上してからお祝いする】
    赤ちゃんとママの体調を第一にお祝いをするのが基本ですので、少し落ち着いてからするご家庭も多くいます。
    また、ご両親をはじめ、親族が遠方に住んでいる場合は、お七夜とお宮参りなどと合わせて行う方法もあります。

    形式にこだわり過ぎず、赤ちゃんやママの状況を第一に、自分たちに合った日程でお祝いをしましょう。
    仏滅を避けたり、大安を選んだりするケースもあります。時間帯は、夜ではなく昼間に設定するご家庭が多いです。

    また、生まれてから2週間以上開いてしまう場合は、「出生届」の提出などは先に済ませておかなければなりません。

  • 3.お七夜には誰を呼ぶ?
     

    伝統的なお七夜では、父方の祖父(パパの父)を中心としたお祝いとなり、(昔は、命名書に名前を記載する役目だったため)親戚など多くの人を招待して行うお祝いでした。

    近年は核家族化も進み、ママ・パパだけで、など家族だけでお祝いをすることも多くなっていますので、必ずしも、伝統に沿う必要はなく、近場に住む父方・母方のどちらかのご両親のみが参加できる場合など、各ご家庭に合わせてお祝いするスタイルが基本です。

    どちらにしても、お祝いの時期は産後間もない頃になります。ママと赤ちゃんに無理の無いようにすることを最優先にしましょう。最近ではお七夜のお祝いをしないご家庭もあるようです。

    また、そうした状況もあり、伝統的なお祝いでは父方のご実家で行いますが、ママがご実家に里帰り中では母方のご実家で行う場合こともあります。
    近年では出産が安全に行われることが多いことや、2人目の出産の場合は里帰りしないママが多いことから、ママパパの自宅で行う場合もあります。

  • 4.お七夜はどんなことをするの?

       

    赤ちゃんにとって初めての行事であり、人生一度の大切なお七夜のお祝いです。

    お七夜は、初めてのお祝いとなるため、両家のご家族で揃い、少し豪華な食事会を開くことが多いようです。
    長い妊娠期間を経て無事に赤ちゃんを産んでくれたママへのねぎらいも込め、おいしい食事を用意します。かわいい赤ちゃんの成長と健康を願い、食事会を中心としたお祝いになります。 


    <お七夜の基本的なお祝い>

    ①名前の披露
    (名前の由来や名づけへの思いを伝えたり、命名書を飾ったりします)

    ②お祝いの食事

    ③記念撮影や手形・足形をとる


     
    命名書は神棚がある場合は神棚に奉納するのが、伝統的な飾り方です。神棚がない場合には、リビングなどの家族の目につくところに飾ります。お住まいの地方やご家庭によってしきたりがある場合がありますので、各ご家庭のやり方にしたがいお祝いしましょう。
     

     
    では、<お七夜の基本的なお祝い>をご紹介します。

  • ①名前の披露 
     

    お祝いでは「命名書」を用意します。
     
    最近では、様々なデザインのものやインテリアとして飾れるものまで販売されていますが、昔は、祖父(父方の祖父)が赤ちゃんの名前をつけて命名書を書く慣習がありました。最近では、パパ・ママがご用意することも多いです。
    寺院や神社のなかには、命名書の発行を取り扱っているところもあるようです。

    ご自分で書く、またはご記入される場合は略式的ですが、現在よく使われるテンプレートになります。

    <長方形の四面に対し、>
    【右上】小さく生年月日を記載
    【真ん中】「命名 〇〇」〇〇に名前
    【左下】ご両親(パパ・ママ)のフルネームを記載
     

  • ②お祝いの食事

     

    食事会の料理は宅配は出前などのケータリングしてもらうのがおすすめです。

    母子ともに退院したばかりで、ママは産後不安定な体調の中、新生児のお世話が始まり、ママもパパも余裕がないことも多いです。外食するのもひとつの手ですが、生まれたばかりの赤ちゃんを外に連れ出すのは気が引ける方も多く、赤ちゃんのお世話のしやすさやから考えても、ご自宅でお祝いを行う場合が多いです。


    しっかりとお祝いを楽しむなら、【お祝い膳】が基本となります。
    一汁三菜のお膳の他、鯛の塩焼きや海老料理、てんぷら、お赤飯などが好まれます。
    また、ママやご家族の好きな食べ物を用意するのも良いです。

    赤ちゃんのこれからの成長を祈る会となりますが、出産を終えたママにも、この機会にもしっかりと労いましょう。

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    ③記念撮影や手形・足形をとる

     

    最近のお七夜では、記念撮影のほか、赤ちゃんの手形・足形をとって記念にすることも定番になっています。
    生まれたばかりの小さな手形や足形は、赤ちゃん自身が大きくなってから見ることもでき、良い記念になります。

    また、お七夜に来られなかった親族やお友達への出産の報告などにも、写真と一緒に手形・足形をデザインとして配置するのも今風です。

     

    赤ちゃんが大きくなったときに、家族や周りの人たちがどんなに喜んで幸せを感じたかを伝えてあげられるように、お七夜の記録をたくさん残してあげましょう。

  • 5.お祝いの装い
     

    お七夜は赤ちゃんが主役の行事ですので、父親や母親の服装はそれほどこだわる必要はありません。
    特に産後間もないお母さんは体調・体力ともに万全ではありませんので、体に負担のかからない服装を選ぶことが大切です。

    母乳を上げている場合は、授乳しやすい服装かどうかも考慮するとよいでしょう。

     

    お七夜で着せる赤ちゃんの服装は、大きく分けて3つあります。

    ■セレモニードレス
    セレモニードレスは、その名の通り、行事の際に着用するドレスのことです。出産した病院から退院する際にセレモニードレスを用意した場合、お七夜で着せてもよいでしょう。

    ■ロンパース
    つなぎになったロンパースは日常使いできるベビー服というイメージがありますが、デザインによってはお七夜のような行事にも対応できます。

    ■簡易的なな着物や羽織
    近年では百日祝いなどのときによく見られる赤ちゃん用の簡単な着物を着せるご家庭もあります。

    晴れと暮らすでは、まだ首の座らない赤ちゃんから着用できる「HAREGI」がオススメです。
    生まれてからの1年間は和のお祝いが沢山あります。簡単に着せられる「HAREGI」は、記念撮影の時にも、赤ちゃんが寝たままでもサッと着せられることもポイントです。
    和のお祝いに相応しい可愛らしい「ちりめん生地」は、赤ちゃんにも嬉しいジャブジャブ洗える最新素材。