晴れと暮らす祝いの食卓「雛まつり-春をみつける食卓」

晴れと暮らす祝いの食卓「雛まつり-春をみつける食卓」

立春を迎えると、暦の上では春。
それから半月ほどで二十四節気立春から雨水へと変わります。
雛人形は元々、「人形(ひとがた)」「流し雛」から発展したと言われ、水に由来する文化として、「水が豊かになる雨水にひな人形を飾り始めると良縁に恵まれる」と言われます。

二十四節気、雨水の最終日はひなまつり。雛人形を飾ってから一ヵ月。
寒さの中に少しづつ春を探しながら、季節の変わり目をお祝いします。

そんな「ひなまつり」は、大人になっても、なんだか心が踊るような気分。
まだまだ鍋ものをはじめ、冬らしい食材が並ぶ日常から、ぱっと華やぐお祝いの食卓を囲みます。
春めく季節の食卓は「ひなまつり」からはじまるのかもしれません。

春をみつけるのもまた、食卓から。
季節の食材は栄養の宝庫。お祝いと共に季節を味わいましょう。

 

 

 

 

 

 

定番のちらし寿司には
菜の花を添えて、春らしさをプラス



新鮮な海鮮はパッと鮮やかで、菜の花の若々しい緑と錦糸卵の黄色が春らしく、いきいきとした爽やかさが際立ちます。

 

●春の食材「菜の花」●
ビタミンB1・B2、ビタミンC、カロチン、カロシウム、鉄分などが豊富です。
菜の花のビタミンCは、ほうれん草の3倍、ニラの約5倍含まれています。 また、鉄分も豊富に含まれており、ニラの約4倍含有しているので、貧血気味の方におすすめの食材です。

 


●料理をひきたてるうつわ●


カレー鉢(大) 萩焼

カラフルなちらし寿司が盛りやすい曲線。平らな器に盛ると、より沢山の材料が必要になりますが、舟形底なので山形やこんもりとした盛りつけをしやすいので写真映えします。
 




 
 


季節の野菜の食感、風味を楽しむ
筍とふきの煮物

  




薄味で春野菜を炊き合わせ、食材そのものの味を楽しみ、身体も冬から春へ。「春は苦み」と言われるように、苦みのある春の山菜や野菜を食べることは冬の間に体内にたまった老廃物や脂肪を排出し、春先の気候にあった体にしてくれる大切な要素になると言われています。
 

 
●春の食材「筍」●
春の食材「筍」食物繊維とカリウムを多く含むのが特徴です。 食物繊維が多く、便秘や大腸がんの予防に効果があり、コレステロール値の改善に役立ちます。

●春の食材「フキ」●
食物繊維やカリウム、葉酸、ポリフェノール、カルシウムなどが含まれており、低カロリーなためヘルシー野菜として知られています。 また、ふき特有の苦味は、ポリフェノールの一種であり、抗酸化成分として発癌の抑制や老化の防止、動脈硬化・高血圧の予防につながります。


春の野菜や山菜にはアク抜きが必要なものが多くあります。適切に下処理をして、おいしく春をいただきましょう。

 

 

 

胡麻和えやお浸し
いろどりと箸休めの逸品



「箸休め」とは、食事の途中で口の中をさっぱりとさせたり、味に変化をもたせるためにいただく簡単な料理のこと。「箸をいったん休めて次の料理に備える」という意味があり、酢の物や和え物、漬物などあっさりとした味わいのおかずのことを指します。



●料理をひきたてるうつわ●


木の葉鉢 卯の花 萩焼

絶妙なサイズ感で、汁気の多いものや取り皿としても活躍します。もちろん、お浸しなどをちょこっと盛り付けても様になります。シンプルながら萩焼の質感があるので、地味にならず使いやすいです。



 


 

 

定番メニュー
はまぐりのお吸い物

 


ひなまつりに「はまぐりのお吸い物」が定番になったのはなぜ?
 

二枚で1組の二枚貝である「はまぐり」は、もともと対になっている貝とはぴったり合うのが最大の特徴です。別の2枚の貝殻同士を合わせても、すき間ができてしまい合うことはありません。このことから「はまぐり」は、仲の良い夫婦の象徴とされ、「一生添い遂げる伴侶に巡り会えるように」、という願いが込められ、女の子の幸せを願うひなまつり定番メニューになりました。
平安時代には、そんな「はまぐり」の性質を楽しむ「貝合わせ」という遊びが貴族たちの間で楽しまれました。



春のお祝いの三色



ひなまつりのお菓子としてあげられる、「ひしもち」や「さくらもち」「桜餅」「雛あられ」などがありますが、それぞれ、桃・白・緑の色味で作られたものが殆どです。三色は季節をあらわしているだけでなく、縁起物としての色の表現でもあります。



緑(下): 緑色
三色団子と同じく「生命力」「繁栄」を意味し、健康や成長を願う色です。また、緑色は「ヨモギ」や「草」を象徴し、草木の力を借りて無病息災を願う意味もあります。

白(中央): 白色
「清浄さ」や「無病息災」、さらには「清らかな心」を象徴しています。白色はまた、雪や清潔さを象徴し、特にひな祭りで飾られることにより、子どもの成長や幸福を祈る意味が込められています。

ピンク(上): ピンク色
「桃の花」を象徴し、ひな祭りの季節にちなんでいます。桃の花が咲く時期であることから、女の子の健やかな成長、幸せな未来を願う意味が込められています。ピンクはまた、愛情や優しさを象徴する色でもあります。



三色団子や菱餅の3色は、それぞれ自然や季節、生命に結びついた象徴的な意味を持っています。それらの色が組み合わさることで、無病息災、幸福、繁栄、成長などの願いが込められ、食べることによってその願いを受け継ぎ、生活や家族の幸せが込められているのです。
また、お餅がお米からできているということもポイントです。古くは農耕民族であった日本人にとって、お米はただの食べ物としてだけでなく、神聖な存在であり、神からの恵みとして大切にされてきたものです。お正月の鏡餅にあるように、食べることでその意味を受け継ぐと考えられています。







 

ひなまつりを祝う甘酒




ひな祭りの飲み物といえば「甘酒」ですが
なぜ甘酒をのむようになったのでしょうか?


実は、元来、桃の節句には、甘酒ではなく、桃の花びらを、お酒に浸して作った「桃花酒」(とうかしゅ)をふるまう習慣がありました。

桃には邪気祓いの力があるといわれ、さまざまな神事にも取り入れられていました。「桃の節句」は元々、季節の変わり目として邪気が入りやすい時期として、子どもから邪気から守るお祝いでもありました。
また、桃は百歳に通じる不老長寿の木であり、縁起の良いものとされていました。長寿を願う思いが込められたしきたりだったのです。

桃花酒は世間には広く広まらず、変わりに江戸時代の中期頃から、米や麹をみりんに蒸し、焼酎を加えて熟成させた「白酒」が親しまれるようになりました。しかし、アルコールの強い白酒は子供たちには飲めません。

そこでノンアルコールで飲みやすい「糀甘酒」がひな祭りの子供たちの飲み物として用いられました。甘酒は古来より、「飲む点滴」とも呼ばれるほど栄養価が高く、元気を取り戻す飲み物として親しまれてきました。子どもの健康と成長の祈りを込めた「桃の節句」に、ぴったりな飲み物として定着しました。




まだまだ肌寒い日が続きますが、温かい日差しの中で少しづつ春が育ちはじめます。
一足お先に、家族の食卓と共に春の訪れをお祝いしましょう。





 

 

 
 
 

お祝いの食卓は、季節感や自然の恵みを感じさせる食材を使い、伝統的な文化や家族の絆を大切にした料理(家庭の味など)がさまざまに並びます。食材や料理が持つ意味を想像しながら食べることで、歴史の中で受け継がれてきた文化や家族の思いを感じることができる、お祝いの食卓。日本のお祝いは「家族と食卓を囲むこと」、食べることで季節や文化と対話し、そこから次の世代に紡いでいくこと。

お祝いの食卓から季節と文化を味わいましょう。

【晴れと暮らす-祝いの食卓-】

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