「雲南」は愛媛県松山市(旧・伊予の国)で「雲南工房」を構え製作をしています。
大正5年初代南雲は松山市道後に生まれ、13歳の時より仏師(仏像の彫刻家)を志し、松山市魚町にて「伊予民芸工房」を設け、木彫人形の制作に取り組んだ事が始まりです。仏像彫刻に傍ら木彫りの伝統的技法「一刀彫」の手法を用いた木彫り人形の創作に取り組んできました。これが「伊予一刀彫」の始まりです。
一刀彫は物の形を無駄なラインを除いていき、シンプルに表現していく木彫り技法の一つです。一刀彫の「一刀」は一本の刀ではなく、「簡潔」な形を意味します。
この技法により制作された作品はシンプルさと、彫刻刀の切れ味がダイレクトに伝わる味わい深いものとなります。
その技は二代目南雲(西川隆一)へ引き継がれます。
昭和四十一年高等学校卒業と同時に初代南雲に師事。
成元年南雲を襲名。
「日本の四季と木彫人形」をテーマに、先代の意を継承しつつ独自の制作活動を続けています。
現在愛媛県松山市(旧伊予の国)の南雲工房では、洗練されたラインで構成されて彫刻に、
繊細で優しい彩色を施した緻密さと大胆さを兼ね備えた新しい感覚の作品を制作しています。
■二代目 南雲(西川隆一)略歴■
一九四八年:愛媛県松山市に生まれる
一九六六年:愛媛県立松山南高等学校デザイン科卒業 初代南雲に師事
一九七五年:全国観光土産品審査会「日本交通社社長賞」受賞
一九七九年:「日本の四季と木彫人形」をテーマに創作人形の製作開始
日本民芸品公募「最優秀賞受賞」
一九九九年:えひめ暮らしの工芸品コンクール「技術賞」受賞
二〇〇四年:全国年賀切手図案に干支飾り「三番叟」採用
二〇〇六年:日本民芸公募展「優秀賞」受賞 干支飾り「飛躍」
二〇〇八年:日本民芸公募展「優秀賞」受賞 干支飾り「横綱」
二〇〇八年:松山ブランド新製品コンテストNEXTONE「奨励賞」受賞 雛人形「春舞台」
二〇〇九年:日本民芸公募展「日本放送協会会長賞」受賞 雛人形「花 大」
二〇一〇年:日本民芸公募展「日本商工会議所会頭賞」受賞 雛人形「さくら雛十人飾り」
二〇一一年:二一世紀えひめの伝統工芸大賞 第一席「準大賞」受賞 雛人形「さくら雛一五人飾り」
二〇一一年:日本民芸公募展「優秀賞」受賞 五月人形「皐月 桜華」
二〇一二年:日本民芸公募展「優秀賞」受賞 干支 巳「福運」
二〇一三年:二一世紀えひめの伝統工芸大賞 「あいテレビ社長賞」受賞 「月夜の楽団」
二〇一六年:全国年賀切手図案に干支飾り「十二支 酉」採用
二一世紀えひめの伝統工芸大賞 「優秀賞」受賞 「移いの風」