結婚祝いのお返しに込めたい気持ち
― 内祝いの基本と心づかい ―
結婚という人生の節目に、たくさんの方からお祝いの言葉や贈りものをいただくことがあります。そのひとつひとつに込められた温かな気持ちに、感謝をきちんと伝えるのが「内祝い」です。
この記事では、結婚祝いの内祝いを贈る際に知っておきたい基本的なマナーや、贈る相手に喜んでもらえるような心づかいのポイントをご紹介します。
形式だけでなく、相手を想う気持ちをそっと添えられるよう、やさしい気持ちで準備してみませんか。
内祝いとは?
もともと「内祝い」は、喜びごとがあったときに、その幸せを周囲と分かち合う意味で贈るものでした。現代では、**「お祝いをいただいたことに対するお返し」**としての意味合いが強くなっています。
とくに結婚内祝いは、夫婦として初めてのご挨拶のひとつ。贈ってくださった方へ感謝の気持ちを丁寧に届けることが大切です。
内祝いを贈るタイミング
内祝いは、結婚式を終えてから1か月以内を目安に贈るのが一般的です。
式の前にお祝いをいただいた場合も、挙式後に改めてお返しをします。
万が一遅れてしまった場合も、事情を添えて丁寧にお礼を伝えるようにしましょう。大切なのは「感謝の気持ちをきちんと伝えること」です。
金額の目安
いただいた結婚祝いの半額程度(半返し)が基本の目安とされています。
ただし、目上の方に対しては「お返しはかえって失礼」と考える場合もあり、その場合は3分の1程度、またはお礼状だけにとどめるのも選択肢のひとつです。
相場はあっても、形式にとらわれすぎず、相手との関係性や地域の風習を大切にして決めましょう。
のし・包装のマナー
結婚内祝いには、「結び切り」10本の紅白の水引を使ったのし紙をつけるのが正式です。表書きには「内祝」または「結婚内祝」と記し、下段には夫婦の連名や新姓を書きます。
包装は清潔感のある落ち着いたデザインを選びましょう。ナチュラルな雰囲気がお好きな方には、クラフト紙やリネン素材を使った包装紙も人気です。
避けたい品物・注意点
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緑茶や海苔など、弔事を連想させるものは避けるのが無難です。
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高価すぎるものは、かえって相手に気を使わせてしまうことも。
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贈り先の好みや家族構成に配慮し、使いやすく実用的なものを選ぶと喜ばれます。
メッセージを添える心づかい
形式的なお返しにならないように、手書きや印刷のメッセージカードを添えるのがおすすめです。
例えばこんな一言を。
このたびは温かなお祝いをいただき、心より御礼申し上げます。<br>ささやかではございますが、感謝の気持ちを込めて内祝いの品をお贈りいたします。<br>今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
句読点を使わずに文末を和らげるのが、お祝いごとの文書における控えめな気づかいとされています。
まとめ
内祝いは、お祝いしてくださった方とのご縁をこれからも大切に育んでいくための第一歩。マナーに沿って丁寧に準備することはもちろん大切ですが、それ以上に、「ありがとう」の気持ちをまっすぐに届けることがいちばんの贈り物になるのかもしれません。
日常の延長にある、自然体であたたかなお返し。そんな内祝いを目指して、気持ちのこもった贈りものを選んでみてくださいね。